パーマロイの特徴

パーマロイは、ニッケルをベース(35%〜80%)とし、鉄、モリブデン、銅、クロムなどを添加した合金を指します。

パーマロイは、Permeability(透磁率)とAlloy(合金)を組み合わせた造語で、その名の通り高い透磁率を誇ります。

透磁率とは、磁化しやすさを図る値です。透磁率が高いと、外部から磁力を受けた際に磁力を引きつけやすくなります。

また、透磁率が高いため、一度磁力を受けた後もパーマロイ自体が磁化することはないというのも大きなポイントです。

パーマロイの優れた透磁率を引き出すには、熱処理が必要不可欠となっています。透磁率を高めるために行われる熱処理を「磁性焼きなまし」といい、パーマロイの場合は1000℃以上に熱した水素雰囲気に入れて処理します。

パーマロイを熱処理をする前と後では、透磁率は100倍近い差がでます。そのため、パーマロイを利用する場合は、磁性焼きなましはほぼ必要不可な製造工程といえるでしょう。

パーマロイは、ニッケルベースの合金の中では比較的容易な加工が可能で、プレス加工や曲げ加工、切削加工にも対応しています。切削加工については後ほど詳しく解説します。

パーマロイの主な用途

パーマロイ切削加工

パーマロイは、
・ハードディスクの磁気ヘッド
・音響機器
・計測機器のカバー
・デジタルカメラ
などの電気と磁気を併用する製品で、通電により発生した微弱な磁気ノイズを遮断する目的でよく利用されます。

また、入力された磁気に対して、放出する磁気が増幅するという性質もあるので、磁気センサーとしてもパーマロイはよく利用されます。

パーマロイの切削性

パーマロイは、ニッケルベースの合金の中では比較的加工しやすい部類に入りますが、それでもニッケル合金特有の粘りや熱伝導の悪さ、加工硬化のしやすさが大きな障壁となります。そのため、切削には技術と経験が必要になります。

粘りの強い金属のため、仕上げ面がむしれるような仕上がりになりやすく、超硬合金の刃物を使い、すくい角の大きな刃先の鋭い刃物を使用するのがおすすめです。

パーマロイ切削加工

パーマロイの切削条件については、まだまだ確立されていないのが実情なので、切削の方法は調整しながら探していく必要があるでしょう。

切削したパーマロイを磁気シールドとして用いる場合に注意しなければならないのが、透磁率を高めるために必要な「磁性焼きなまし」の存在です。

一度切削してしまったパーマロイは、加工による歪みによって透磁率が下がった状態となってしまいます。透磁率を高めるためも、切削加工後には必ず磁性焼きなましを施すようにしてください。